建築はつくる過程よりもつかわれる過程のほうが長く、そこには物語のような時間が紡がれています。もし、これらの物語を編纂し読み込むことで、新しい発想や視座を得られたとしたら、私たちは新しい建築をつくり出せるかもしれません。
そんな探究心を糧に、人の力設計室はこれまでの活動を「全書」として集めてきました。
いざ集めてみると、住宅と住人のお話は予想外のものも多く、当然ですが初めて読むものばかりです。そこには気づきもあり、発見された新しい考え方は、次の設計へヒントとして活かされています。
人の力設計室は10周年にあたり、この全書をWEB公開するとともに、これまでの物語を更新しつつ、新しい物語を編纂していこうと考えています。この先どんな展開が、どんなお話が待っているのでしょうか。
私たちはこの物語の書き手でありながら、その登場人物のファン第一号であって、誰よりもこのつづきを楽しみにしています。